金融業界での働き方
金融の仕事は「お金」を商品にするわけですから、しっかりとした知識とそれを証明する資格が必要となってきます。そのため、他の業界よりも経験者が優遇される傾向があります。
しかし、未経験だからといってあきらめることはありません。「資格が必要」ということは、逆にいえば「資格さえ持っていれば就職するチャンスがある」ことなのです。
では、それ以前の資格も経験もない人がそこに行きつくまでには、どうすればよいのでしょうか?
金融業界の仕事の中でも、銀行や生保の仕事などには、資格や経験がなくても、事務の経験やOAスキルなどを活かしてできる仕事があります。まずは、そのような仕事をしていく中でその分野の知識をつけていき、経験を積む、または資格を取得することで、本格的な金融の仕事に就く、という風に、ステップアップしていくことができます。
企業の中には資格取得を支援してくれるところもあります。また、仕事に携わりながら資格の勉強をしていくということは、現在の仕事と直結しているという点で、環境的にもメリットがあります。
生命保険は契約期間が長期に渡るため、保険料の計算が複雑になる場合があります。ですので、数字に強い人のほうが向いている仕事です。
また、対面、電話でのお客様とのやり取りも多くあります。お客様の信頼を受けて、長期に渡って生命保険に加入して頂く為にも、知識のほかにビジネスマナーや円滑に話を進めていけるスキルが必要になります。
一方、損保・証券事務の仕事は、その職業に就くために必要な資格があります。
証券事務の場合、コールセンターでの株式の受発注業務、商品説明、資料請求対応といった仕事では、「証券外務員資格」が必要となります。こちらの仕事は、2004年から一般の人でも取得が可能となっています。
また、対面での顧客との業務も多くありますので、こちらも、聞く力や基本的なビジネスマナー、協調性などのヒューマンスキルが必要になります。
次に損保事務の場合ですが、損害保険会社での保険商品に関する事務作業を行うため、損害保険会社の社員以外は「損害保険募集人資格」が必要となります。
また、損害保険は車や建物、傷害、火災などの多くの部門に分かれているため、その分野ごとに特化した知識を学ぶ必要があります。
専門性の高い仕事ですので、未経験者の採用は難しくなりますが、損害保険会社によっては、研修制度が整っている会社もあります。
最後に、クレジット業務というのがあります。これは、クレジットに関する業務すべてにかかわる仕事で、受付・電話問い合わせなどです。また、デパートに出向して新規会員獲得のための、営業的な仕事もあります。
クレジットを全く知らないお客様にも説明が必要なため、カードに関する深い知識が必要です。